ブログ 今すぐ無料トライアル

現調君PRO > ブログ > 単価・原価

原状回復の単価表の作り方|原単価・見積単価の違いと計算例

公開日: 2026-08-13|更新日: 2026-09-21

原状回復の単価表は、「何の工事を、どの仕様・単位・条件で、いくらで請けるか」を決める一覧です。材料費・施工費・経費から原単価を出し、必要な利益を加えて見積単価を決めます。相場は比較材料になりますが、自社で利益が残るかは別に計算します。

この記事では、原単価の意味、クロス張替えの計算例、最初にそろえる項目、相場との比較方法を順に説明します。数値例は計算の理解用であり、市場相場や当社の施工価格を示すものではありません。

原単価とは?見積単価・「現単価」との違い

この記事でいう原単価は、工事1単位あたりにかかる社内の原価です。クロスなら1㎡、巾木なら1m、建具なら1枚など、まず単位を決めます。顧客に提示する見積単価には、この原価に加えて利益を確保するための金額を含めます。

単価表で分けておく金額
項目意味確認する資料
材料の仕入単価材料の購入単位あたりの価格。施工単位と異なる場合がある仕入先見積・納品書・品番
原単価施工1単位あたりの材料・施工・配賦経費の合計仕入価格、人工、施工数量、経費
見積単価・提出単価顧客へ提示する工事1単位あたりの価格原価、目標利益、施工条件

「現単価」という表記を見た場合は、その資料の作成者に定義を確認してください。「現行の単価」を指す文脈もあり、「原単価」と同じ意味だと決めつけると、仕入価格と売値を取り違えるおそれがあります。欄名を「原価・税別」「提出単価・税別」のように具体化すると、社内でも誤解を減らせます。

原状回復の見積単価を計算する:クロス張替えの例

単価を作る基本は、材料費+施工費+配賦経費=原単価です。ここでは配賦経費も含めた管理用の原価を使います。会計上の粗利と照合するときは、原価に含める範囲をそろえてください。

材料費450円、施工手間560円、経費110円、利益280円から提出単価1,400円を作る仮の計算例

クロス1㎡あたりの仮の計算例。すべて税別、相場ではありません
項目計算金額
材料費施工1㎡あたりのクロス・副資材・材料ロスの合計450円
施工費仮の日当28,000円÷1人1日の施工量50㎡560円
配賦経費この明細へ割り振る運搬・養生などの費用110円
原単価450+560+1101,120円
提出単価1,120÷(1−目標粗利率20%)1,400円
利益額1,400−1,120280円

粗利率20%と、原価への20%上乗せは違う

目標粗利率から求める提出単価=原単価÷(1−粗利率)です。1,120円に20%を上乗せした1,344円では、利益224円÷売値1,344円=約16.7%になります。

原価10万円で粗利率20%を確保するなら、売値は12万5,000円、粗利は2万5,000円です。原価3万円なら売値3万7,500円、粗利7,500円。小口工事では、率に加えて移動・段取りを含めて1件あたり必要な利益額が残るかも確認します。

歩掛は「施工量」と「必要人工」を分ける

1人が1日で50㎡施工する条件なら、生産量は50㎡/人工、1㎡に必要な人工は1÷50=0.02人工/㎡です。日当28,000円×0.02人工/㎡でも施工費560円/㎡になります。剥がしや下地処理を含むかで施工量が変わるため、同じ作業範囲の記録で比較してください。

職種・地域別の参考資料には、国土交通省の公共工事設計労務単価があります。ただし公共工事の積算用であり、事業主負担の法定福利費や現場管理費等を含む請負価格ではありません。自社の給与・外注見積・施工実績とあわせて確認します。

原状回復の単価表を作る5ステップ

  1. 頻出工事を選ぶ:過去の見積から使用頻度の高い項目を20項目前後選ぶ
  2. 仕様と単位を固定する:量産クロスと機能性クロス、上貼りと撤去込みなどを分ける
  3. 原価の根拠を集める:仕入先見積・外注見積・施工数量・人工・現場経費を確認する
  4. 提出単価を計算する:目標粗利率と最低工事金額を決め、現場条件を追記する
  5. 案件で検証する:実際の材料費・人工と照合し、改定日と承認者を残す
最初に登録する工事項目の例
分類工事項目単位と確認条件
壁・天井量産クロス、機能性クロス、天井クロス㎡。剥がし・標準パテ・材料ロスを含むか
床CF、フロアタイル、既存床材撤去㎡。厚さ、接着、撤去・処分の範囲
下地・造作ボード補修、下地調整、巾木交換㎡・箇所・m。大きさと数量の基準
建具襖、障子、網戸の張替え枚。寸法区分と材料グレード
清掃室内清掃、エアコン清掃式・台。広さ、機種、汚れの条件
共通費養生、搬入、駐車場、廃材処分式等。各工種の単価との二重計上を確認

各行に「項目ID・仕様・単位・材料費・施工費・経費・原単価・粗利率・提出単価・適用条件・根拠・更新日」を持たせます。原価を含む社内表と、顧客に渡す見積書は分けて管理してください。

無料Excelで、自社の単価を計算する

材料費・施工費・配賦経費・目標粗利率を入力する単価検討用テンプレートです。サンプルは仮の値なので、自社の数値へ置き換えてください。

単価表Excelをダウンロード入力手順と公開価格例を見る

Excelは登録不要。現調君PROへ取り込む場合は、製品のCSV形式に合わせた整形が必要です。

内装・原状回復の相場と比べるときの5項目

公開価格や相見積は、自社単価の妥当性を考える材料になります。比較前に次の条件をそろえてください。

工事会社の公開価格を条件付きでまとめた内装単価の公開価格例も参考になります。単価が高い・安いだけで判断せず、同じ工事範囲に直した総額で比較します。住宅とオフィスのスケルトン工事も、同じ単価表に無条件で当てはめないようにします。

単価表を見積に使い、実績で更新する

材料の購入単位と施工単位はそろえて換算します。クロスをmで仕入れ、㎡で施工費を出す場合は材料巾を確認してください。材料ロスを単価側に入れたのに、見積数量側にも同じロスを加えると二重計上になります。数量はクロス面積の計算方法で確認できます。

単価の更新は仕入価格・外注費の改定時に行い、案件終了後に実績との差も見直します。更新した単価を過去の提出見積へ自動で反映させず、提出時の条件を残すことが大切です。

現調君PROは、スキャンで得た数量を確認・補正し、自社単価を使って見積のたたき台を作る運用に対応しています。無料で1案件の見積プレビューを試す際は、手計算した1明細と金額を照合してください。受注後の実績原価まで管理したい場合は、内装業向けの売上・原価・案件管理ソフトも比較できます。

よくある質問

Q. 原単価と見積単価は同じですか?
原単価は施工1単位あたりの社内原価、見積単価は顧客へ提示する価格です。利益や費用の扱いを分け、単価表には両方の欄を用意します。

Q. 「現単価とは」と調べています。原単価のことですか?
同じ意味とは断定できません。現行の単価などを表す場合もあるため、元の資料の定義を確認してください。原価を知りたい場合は、材料費・施工費・経費から計算する原単価を参照します。

Q. 他社の相場表をそのまま使えますか?
比較材料にはなりますが、仕様・施工範囲・最低料金・税区分をそろえ、自社の原価で利益が残るか計算してから採用してください。

Q. 粗利率20%なら原価に1.2を掛ければよいですか?
いいえ。売値に対する粗利率20%を目指す場合は原価÷0.8です。原価への20%上乗せでは粗利率は約16.7%になります。

Q. Excelをそのまま単価マスターへ取り込めますか?
配布Excelは単価検討用です。製品が指定するCSVの列・単位・文字コード等へ整え、少数行で取り込み結果を確認してください。

現調君PRO を1案件、無料で試せます

内装・原状回復に特化した現調スキャン&見積もり作成ツールです。iPhoneのスキャンから、壁・床・天井・開口部の数量化、図面の補正、音声メモの見積反映、自社単価での見積書発行(PDF/Excel/CSV)までを1本の流れにしています。

  • 専用機材の購入は不要。LiDAR搭載のiPhone Pro / iPad Proが1台あれば、次の現調から始められます
  • 月額4,200円(1アカウント・税別)から。まずは1人から試せます
  • カード登録不要・自動課金なし。1案件の見積プレビューまで無料(帳票ダウンロードはご契約後)

登録は約1分。その場でアカウントを発行します。

無料で1案件試すサービス内容を見る